失敗例から学ぶ「中古住宅購入の注意点」


中古住宅購入で注意することとは?


■ はじめに

中古住宅の魅力は何と言っても立地と価格ではないでしょうか?しかし、その反面不安もつきまとうと思います。

「価格は適正だろうか?」
「欠陥はないだろうか?」
「あと何年くらいもつだろうか?」

このように建物の価値に関する不安が主な心配事になってはいませんか?しかし、他にも注意しなければならない点がいくつもあるのです。

このレポートは、中古住宅購入者の実体験をもとに中古住宅購入時における注意点とその対処法についてまとめてみました。


■ 事例1 中古住宅購入後、減税制度を知り後悔

新築住宅を購入すると住宅ローン減税などの減税制度が充実しているため当初新築住宅購入を検討していたIさん。しかし、気に入るエリアでは物件価格が高かったこともあり中古住宅も視野にいれて物件を探しはじめました。

中古住宅を探し始めて直ぐ、Iさんは希望するエリアで木造2階建ての中古住宅が売りに出たという情報を不動産会社から得ることができました。早速、内見(物件案内)をしたところ、築25年の割に程度がいい物件だったためIさんは非常に気に入り購入検討に入りました。しかし、希望のエリアということもあってか若干価格が高いことが一点気がかりです。

新築同様、中古住宅購入時の減税制度はないのか不動産会社に訪ねたところ、築20年を越える木造住宅は住宅ローン減税等の対象外と聞き、がっくり。渋々、売出し価格で契約、そして引渡しを受けることになりました。

引渡し後、インターネットで何と築20年を越える木造住宅でも、引き渡し前に既存住宅個人間売買瑕疵保険に加入若しくは耐震基準適合証明書が取得できれば住宅ローンの減税制度が適用されることに気付いたのでした。Iさんは、不動産会社に急いで電話しこの制度の事を聞くと『これらの制度を知りませんでした。申し訳ごさいません。』と何ともお粗末な回答。Iさんは肩を落としてしまいました。

『既存住宅個人間売買瑕疵保険』加入時の住宅ローン減税ケーススタディは こちら から

『耐震基準適合証明書』取得時の住宅ローン減税ケーススタディは こちら から

<対処法>
住宅購入時の減税制度は、税制改正ごとにリニューアルが繰り返され分かりづらくなっています。事前に情報収集に時間をかけていれば、この制度に気付いたかもしれません。既存住宅個人間売買瑕疵保険については新しい制度の為不動産営業マンも詳しく理解している人は多くはないのではないでしょうか。最新情報に敏感な不動産営業マンを見つけることも重要なのかもしれません。

既存住宅売買瑕疵保険

既存住宅売買瑕疵保険


■ 事例2 中古住宅購入後に白アリ発見

Cさんはまだ住んでいる方の同意を得て購入希望の家をひととおり見せてもらいました。そしてある程度状態を確認したうえで購入したつもりでいました。しかし…

住み始めると、下見の時には敷物が敷いてあった下の床は擦り減っており、その上よく見ると天井には雨漏りによるシミ、そして白アリにまでお世話になっていた家だと判明したのです。

結局、改修に多額の費用が発生してしまったそうです。

<対処法>
中古住宅を購入する場合、事前にホームインスペクション(住宅診断)の利用が望ましいところです。費用は別途発生しますが、事前に不具合がわかれば、価格交渉を有利に進めることも可能になります。また、おおよそ補修費用やリフォーム費用も知ることができ、「予想外の高い買い物」になることを防止できます。もし利用が困難であるならば基本的なチェックポイントだけでも、事前に知っておいた方がいいでしょう。

ホームインスペクション

ホームインスペクション


■ 事例3 中古住宅を建て替えることができない

現在住んでいる周辺で中古住宅を探してしたAさん。そんなときに新聞折り込みチラシでふと目に付いた中古住宅。希望の立地で、しかも建物は築年数が経っているものの広い。周辺の調査をすると、なんと土地だけの値段で購入が可能だと気付いた。近い将来建て替えればいいと思い、即刻購入した。しかし…

住み始めると、予想どおり建物は老朽化がひどく、翌年、建て替えを決意。しかし建て替えの計画に入ると直ぐに、現在の建坪と同規模の建物を建てることができないと判明した。

現在の家は「既存不適格建物」と呼ばれ、今の法律に適合しない建物となっていた。結局、Aさんは建替えすることができず大規模な改修工事をした。Aさんは急いで中古住宅を購入したことを今でも後悔している。

<対処法>
住宅建設は法律により制限を受け、その法律は年々改正されています。建て替えが必要になりそうな中古住宅を購入する場合、現在の法律下でどの程度の家が建つのか事前に専門家に相談することが望ましいと思います。

不動産調査

名古屋の不動産調査


■ 事例4 売主さんを怒らしてしまった中古住宅購入

ある不動産会社担当者は、売主さんがまだお住まいの物件を購入希望者であるBさんにご案内しました。Bさんは、「土地が狭い」、「家が汚い」、「リフォームにお金がかかりそう」、「この価格では高すぎる」など、多くの不満を担当者に言ったところ、売主さんの耳にも入ってしまいました。

しかし、意外にもBさんはその物件に購入意欲を示し、「あの家の値段交渉をして欲しい」とおっしゃいました。あとからわかったことなのですが下見の時に家の悪いところをあれこれ言った理由は、価格交渉を有利に進めたいとの思惑があったからだそうです。しかし…

愛着のある家を悪く言われた売主さんは「あの人だけには絶対売りたくない!」と激怒してしまったそうです。

<対処法>
値段の交渉は、仲介する不動産会社に任せましょう。希望を不動産会社に伝えれば、売主に対し上手く交渉してくれるはずです。売主がまだ住んでいる物件での言動には十分注意しなければなりません。


■ 事例5 中古住宅購入後に多額のリフォーム費用が発生

Dさん家族は5人家族。子供も大きくなり、現在の住まいが手狭になった為、広めの中古住宅購入を検討していました。そして、若干予算オーバーにはなりましたが築20年の中古住宅を購入することにしました。予算がオーバーしてしまった為、リフォームは必要最小限で済ませました。ところが…

3年後に雨漏りなどの補修工事が次から次と必要になり、ついには貯金も底をついてしまう状態になってしまいました。

結局、Dさんは家を売却して、今よりも小さな家に引っ越すことになったのでした。

<対処法>
将来的な支出を考えずに、広さや安さだけを重視して中古住宅を購入してしまうことが失敗の原因になることがあります。中古住宅の場合はメンテナンス時期や建て替え時期が早くやって来るため、余裕のある資金計画が重要となってきます。中古住宅に限らず住宅を購入する際には、将来のメンテナンス費用も考慮しておくことが必要です。


■ 事例6 私道の利用許可を得られず建て替えを断念

Eさんは、周辺施設が充実した立地にもかかわらず、割と安い中古住宅を見つけ購入しました。購入後、私道(第三者所有の土地)を通行しなければ入っていくことができない物件だとわかりました。

比較的古い住宅であったので購入して数年後に建替えを決意しました。そこで工事を行うにあたり私道を利用する同意を地権者に得ようとしたが得ることができず、計画どおり建替えることができませんでした。

<対処法>
近隣周辺の環境がいいのにも関わらず安かった点に何の疑いをもたなかったことが原因になっている例です。安いものには何か隠れているデメリットがあるものです。今回は接道の確認をしていれば問題にはならなかったかもしれません。中古住宅購入では住宅だけではなく住宅が建っている土地も買うということを認識しなければなりません。土地には様々な特性がある為、中古住宅購入時にも事前に土地の調査をする必要があるのです。


■ 事例7 中古住宅購入時の保証に注意

Fさんは不動産屋さんから中古住宅を購入しました。築年数もかなり古かったので入居後、雨漏りなど不具合が発生しました。そこで不動産屋さんに相談するも一切とりあってくれなかったのです。

契約書類をよく確認すると、不動産屋から購入したと思っていたものが、別人から購入していたことになっており、住宅購入後の欠陥について何も書かれていなかったことに気付いたのでした。

<対処法>
不動産売買の契約を交わす時には予め内容を確認し、納得した上で行わなければなりません。後からこんなはずではなかったといっても後の祭りです。特に不動産購入という大きな買い物では注意し過ぎても注意が足りない場合があるため、専門家に相談するなど対処法が必要となってきます。


■ 中古住宅購入時の5つの注意点

ここでご紹介した事例のように中古住宅には思いがけない「落とし穴」が隠れています。そして、この他にもまだまだ色々なケースが存在します。こんな「落とし穴」に落ちない為にもしっかりとした事前準備をすることとある程度の基礎知識が必要です。そこで役立つのが次にご紹介する「中古住宅購入時の5つの注意点」です。

1. 中古住宅に掘り出し物は存在しない
掘り出し物が見つかったと直ぐに契約をしてはいけません。条件の良い物件であれば高い値段が付きます。悪い条件であればそれなりの安い値段が付いているものです。掘り出し物と呼ばれる物件では、権利関係のトラブルに出会う危険性が高いのです。申込む前に最低限の情報を把握する必要があります。
2. 情報収集は正確に行うこと
中古物件は一般的に新築物件と比べると物件情報が乏しいものです。広告などの情報はすべての地域に配布されるわけではないですし、内容がはっきり明示されていないケースの方が多いのです。情報収集はインターネットや住宅情報雑誌などで2重3重に行い、より正確な情報を入手しなければなりません。
3. 気に入った物件は必ず現地確認すること
希望の物件を見つけたら、必ず現地確認をしましょう。できれば最低3、4回は見ておいた方がいいでしょう。建物等のチェックはもちろんのこと、朝、昼、夜の周辺環境の顔を知っておくことも重要です。購入後、こんなはずではなかったなんてことにならない様に、しっかり確認しておきましょう。
4. より多くの物件を見て相場観を養うこと
お得に物件を購入するためには相場観を養うことです。そのためには多くの物件を見る必要があります。そうすることにより注意すべきポイントがわかったり、物件を見ただけで価格が予測できるようになります。不動産会社からの情報を参考にしつつ、多くの物件を見て確認することにより、自分なりに物件のプラス面、マイナス面がわかるようになります。
5. 競売物件には手を出さないこと
競売物件とは、住宅ローンが支払えなくなって破綻した所有者が手放した物件を裁判所が売りに出した物件のことをいいます。競売物件は、同条件の中古物件より2~3割安くなる為、お値打ち感は確かにあります。しかし簡単に落札することは難しいでしょう。また競売物件の支払いは現金一括が一般的なので素人が購入するにはハードルが高いかもしれません。

■良い中古マンションを見つけるための住宅サイト活用法

中古マンションを資産として考えた時、重要になってくるのはいざ売却するとなった際に、購入価格と比べ大きく値下がりすることない(あるいは値上がりが期待できる)資産価値を持っているかどうかです。

マンションの資産価値は立地やグレード(旧分譲会社や施工会社、マンションブランド)、築年数によって変化しますが、特に立地はマンションの資産価値を大きく左右するものです。都心の駅近マンションなどは賃貸としても活用ニーズが高いため、大きく値下がりする可能性は少ないといえるでしょう。

こういった資産価値を見るモノサシとして、PER(物件収益力)という数値指標が存在します。これは物件を賃貸に出した際、購入価格を何年で回収できるかという考えに基づく指標で、この値が少ないほど資産価値が高い物件ということができます。

実は、O-uccino(オウチーノ)というサイトはこのPERを独自に算出し、掲載されている個々の中古マンションに表示しています。詳細な算出方法はサイトに明記されていますのでそちらでご確認いただくとして、その他にも近隣で売り出し中の中古マンションの価格から算出した「相場価格」や、旧分譲会社や施工会社などの積極的な表示など、資産価値という観点に関して豊富な情報を提供しているサイトといっていいかと思います。

ただし、こういった情報はあくまでも目安。購入の際は、きちんとご自分の目で確かめ、必要があればホームインスペクションなども導入し、納得のうえ購入することをおすすめします。

(参考)住宅情報サイトO-uccino(オウチーノ)


以上を踏まえて、中古住宅購入をぜひ成功させて頂きたいと思います。